子育て支援megomego
過去のすくすく通信(2023)
朝夕は肌寒さを感じる日が増えてきましたね。秋の訪れを感じる時期となりましたが、子ども達は戸外でも室内でも元気いっぱい!1歳児クラスの子ども達は、春先は言葉がうまく出てこなくて気持ちが伝えられず大人の関わりが主となっていましたが、徐々に言葉が出始め、友達との関わりが増えてきました。
ある日のこと…朝の自由遊び時にままごとで遊んでいたRちゃん。楽しそうに遊んでいるRちゃんを見ていたMちゃんはついついほしくなってしまい、ままごとのりんごを無言で奪ってしまいました。「あ!」とすぐに奪い返そうとしたRちゃんですが、逃げ出すMちゃんの速さについて行けず怒っていました。
すかさず保育者がMちゃんに「ほしかったの?」と聞くとMちゃん「うん」 保「でも、勝手にとったらRちゃんいやだよね。Rちゃんに返してまた貸してって先生と一緒のお話してみようか?」と言うと「うん!」と頷き、一緒にRちゃんの所へ…。奪ったリンゴの玩具をMちゃんはRちゃんに一旦返し、Mちゃんは自分から「かーしーてー」と両手を合わせて話しました。Rちゃんはその言葉を聞いてジーっとMちゃんを見つめ、「はい」とリンゴの玩具を貸してくれたのです!それが嬉しかったようで、Mちゃんはニコッと笑い、「ありがと!」とRちゃんに話し、Rちゃんもまたニコニコしていました。その後、二人でままごと遊びを仲良く楽しんでいる姿があり、見ているこちらも温かい気持ちになりました。
このように、1歳児の今の時期の子ども達は発語が増えることにより友達と関わる楽しさに気付くと共に、自我の芽生えから自己主張も強くなってきます。
友達と関わる=“社会性を身に付けていく”のですが、まだ場面に応じた言葉がうまく使えないので、大人の仲立ち、代弁が必要となってきます。大人が子どもの気持ちを汲み取って言葉を引き出してあげることで言葉の使い方、友達との関わり方を身に付けていきます。
また、行動を共にしながら興味・関心を共有することも大切です。子どもと一緒に行動することで発見した感動を共に喜び、共同遊びを一緒に楽しむ機会は大人が子どもと行動を共にする中から生まれていきます。
年齢が上がると共に仲立ちする場面が少なくなっていきますが、まだまだ大人の助けが必要な時期。子どもの様子を見守りつつ、どんな気持ちなのか、どういうことを伝えたいのかを考え気持ちに寄り添いながらうまく言葉を引き出し、子ども達の心が満たされるような保育を目指していきたいと思います。その日々の積み重ねが子ども達のより良い成長と自立への近道だと信じています。 (著:成田)
今年度は食育の一環として、毎月の誕生会の日に「世界の料理」をいただいています。フランス料理の日に給食を食べ終え、ラキューブロックで遊んでいたR君。作り方の中からフランスの国旗を見つけ、夢中で完成させていました。近くに居たS君も一緒に国旗を作り始めます。二人の様子を見ていた保育者の「違う旗も作れるんじゃない?」という一言から、ハッと何かに気付いたS君。S君「ランチルーム見に行こう!」ランチルームに世界の国旗を掲示していたことを思い出したようです。2人で壁を眺めながら何を作ろうか相談し始めます。一連の様子から国旗が印刷された紙を用意すると、目を輝かせて国旗作りに夢中になる2人でした。
こうした、「何気ない遊びの中の子ども達の体験」が「気付きや学び」へと繋がり、またさらに
「意欲」へと広がっていきます。まわりの友達や大人に褒められたり、認められるという経験が、学びへ向かう力の土台となる『非認知能力』(★1)を育むうえで大事な要素となっていきます。
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